転職活動を有利に進めていくため、ぜひ活用したいのが転職エージェントです。その特徴を踏まえ、賢い使い方を実践することで、転職活動を理想どおりに進めやすくなるでしょう。
転職エージェントとは何か、また利用の流れやコツも紹介します。「今の仕事に不満がある」「新たな業界に挑戦してみたい」「転職活動について考え始めた!」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.転職エージェントとは
転職エージェントとは、転職先を探す求職者と、新たな人材を求める企業側をマッチングさせるサービスです。転職希望者一人一人に担当アドバイザーがつき、転職活動をサポートしてくれる点が、一般的な転職情報サイトとの違いと言えるでしょう。
転職エージェントは、マッチングの成功によって報酬を得ています。転職エージェントに対して報酬を支払うのは企業側なので、転職希望者はすべてのサービスを基本無料で利用できます。
転職エージェントの大きな特徴は、「求人情報を掲載する時点」ではなく、「人材が採用できた時点」で報酬が発生するという点です。このためエージェント側は、企業が望む人材の希望をできる限り明らかにした上で、それにマッチングする求職者をしっかりサポートしてくれます。転職希望者にとっては、転職情報サイトよりも充実したサポートを受けられるでしょう。
具体的には、
- コンサルタントによるキャリア面談
- 応募書類の添削
- 面接を突破するためのアドバイス
- 転職希望先との各種交渉
- 現在の勤め先との退職調整
このようなサービスを、無料で利用できます。
2.転職エージェントの流れと賢い使い方
転職希望者にとって、非常に魅力的な転職エージェント。利用する際の具体的な流れは以下のとおりです。
1.転職エージェントを選択して登録する
2.登録時に入力した内容をもとに、担当アドバイザーと面談する
3.担当アドバイザーから、条件にマッチする求人の紹介を受ける
4.応募書類の添削や面接対策をしてもらう
5.転職希望先に応募する
6.転職希望先の面接を受ける
【面接を通過した場合】
7.内定をもらう
8.前職を退職し、転職先に入社する
【面接を通過できなかった場合】
7.転職エージェントから、別の求人を紹介してもらう(※以降3~6の手順を繰り返す)
登録さえ済ませてしまえば、あとの流れはエージェント側がしっかりとサポートしてくれます。初回の面談にて、詳しい説明を聞けるでしょう。初めて利用する場合でも、心配は要りません。
2.1 登録時・エージェントとの面談時のポイント
ではここからは、転職エージェントを賢く使うためのポイントを解説します。7つのコツを紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
2.1.1 自分に適した転職エージェントを選ぶ
転職エージェントは、「どこも同じ」というわけではありません。賢く活用するためには、自分に合ったエージェントを選択することが大切です。まずはその種類に注目してみましょう。
転職エージェントには、大きく分けて以下の2つのタイプがあります。
- 総合転職エージェント
- 特化型転職エージェント
総合転職エージェントは、業界や会社の規模を問わず、さまざまな求人情報を扱っています。どの業界への転職を希望するのか、はっきりしていないときでも便利に使えるでしょう。
一方で特化型転職エージェントは、「医療」や「介護」のように、特定の分野に特化したサービスです。転職したい業界がはっきりしていれば、こちらがおすすめ。業界に特化した情報を得て、必要なサービスを受けられるでしょう。より業界の特色に合わせたアドバイスももらえるはずです。
2.1.2 転職エージェントを選ぶ基準、選ぶポイント
転職エージェントを利用する場合、転職が成功するかどうかは、エージェントの質にかかっていると言っても過言ではありません。より良いエージェントを見極めるためのポイントは、以下のとおりです。
- 求人数
- 評判
- 相性
求人数は、一般的に多い方が有利。多数の情報の中から、自分の条件に合致した転職先を紹介してもらいやすくなるでしょう。
また実際に登録しても、
- 担当アドバイザーの都合ばかりを押し付けてくる
- こちらの希望を聞いてくれない
といった状況では、良い転職は不可能です。このあたりは、実際に利用した方の評判をチェックすると把握できます。
最後に、自分と相性の良いアドバイザーが在籍してくれるのかどうかも、重要なポイントです。実際に登録してみなければわからない点ではありますが、ぜひチェックしてみてください。
2.1.3 複数のエージェントを登録する
無料で利用できる転職エージェントは、複数登録して使い分けるのがおすすめです。あえて1つに絞り込まないことで、紹介される求人情報数は増えますし、また各社のサービスの質を比較できます。各サービスの弱点を補い合って利用できるでしょう。
では実際にいくつのエージェントに登録すれば良いのかというと、「2~3つ」がおすすめです。登録先が増えれば増えるほど、管理の手間は増えてしまいます。異なる特徴を持つエージェントを2~3つ選び、登録してみてください。総合型と特化型を混ぜて利用するのもおすすめです。
2.1.4 転職理由、自分について正直に話す
転職エージェント登録後に行われるのが、担当アドバイザーとの面談です。お互いの相性を見極め、また自分自身の希望を直接伝える機会ですから、ぜひ活用してみてください。
このときに注意したいのが、「自分についてできるだけ正直に話す」という点です。転職のための面接で、退職理由を正直に話すのは難しい場合もあるでしょう。しかし転職エージェントのアドバイザーには、できるだけ正直に伝えておくのがおすすめです。
自分が何を重視し、転職活動にどういった条件を求めているのか、伝わりやすくなるでしょう。ただし、前職の悪口や不満ばかりにならないようにだけ、注意してください。
過去の経歴や実績はもちろん、休職期間など、ネガティブな情報も伝えて大丈夫です。今後の流れをスムーズに進めていくためにも、信頼関係を構築しましょう。
2.1.5 転職時期について伝える
転職エージェント側にとって、もっとも気になるのが転職時期についてです。どのくらいのタイミングで転職を考えているのかによって、エージェント側のプランニングは大きく変わってくるでしょう。エージェント側にとっては、転職希望者がどれだけの熱意を持っているのか、判断するための項目でもあります。
具体的には、「遅くても3カ月以内」と伝えるのがおすすめです。転職活動に十分な準備ができる一方で、転職への熱意を伝えやすいでしょう。担当者も、やる気を持ってサポートしてくれる可能性が高まります。
2.1.6 会社の内部情報を聞き出す、会社に聞きにくい質問を代わりに聞いてもらう
転職エージェントの強みは、求人情報を出している企業の内情を知っていることです。理想の転職先を見つけるためには、できるだけ詳しい情報を把握する必要があります。面談では、気になる内部情報を聞いてみてください。
具体的には、
- 残業の有無
- 福利厚生
- 職場の人間関係
- 休みの取りやすさ
などが挙げられます。必要な情報は、自分の方から突っ込んで聞いてみるのがおすすめです。
また、応募先企業について気になる点があれば、転職エージェントを通じて確認してもらうのもおすすめです。
たとえば、「残業ばかりのブラック企業」からの転職を希望する方にとって、応募先企業の残業情報が気になるのは当たり前のこと。しかし面接の場で、直接尋ねるのは難しい…と感じる方も多いのではないでしょうか?こんなときでも、転職エージェントを通じて質問すれば大丈夫です。第三者の立場で、求人応募者の不利益にならないように質問してもらえますから、必要な情報を集められるでしょう。
「何を聞けば良いのかわからない…」という場合には、そのまま正直に担当アドバイザーに伝えてみるのもおすすめです。具体的にどういった点を知っておくと安心なのか、アドバイスをもらえます。
2.1.7 紹介された求人が自分に適切か検討する
転職エージェントの仕事は、あくまでも「転職希望者の情報をもとに、希望に沿った求人を提供すること」です。転職の希望条件を、100%正確に伝えるのは難しいでしょう。
だからこそ、「紹介された求人情報が、自分に合わない可能性」についても、考えなければいけません。転職エージェントの提案を、鵜呑みにしないよう注意してください。
担当アドバイザーの提案を受け入れ、実際に応募するかどうか、決めるのは自分です。
- 自分が提示した条件をクリアできているか?
- 転職が成功したとして、思い描いているキャリアは実現できるのか?
これらのポイントについては、人任せにせず自分自身で確認しましょう。
紹介された求人に対して、「自分にとって適切ではない」と感じるのであれば、担当アドバイザーに正直に伝えましょう。クリアできていない条件や、紹介される求人情報の一貫性など、適切ではない理由を添えて説明すると、今後の改善につながるはずです。
2.2 採用選考のポイント
せっかく転職エージェントを利用しても、採用選考の過程で落とされてばかりでは意味がありません。採用選考で合格するための各種対策をお願いするのも、転職エージェントの賢い活用法です。
以下の3つのポイントで、転職エージェントにサポートしてもらいましょう。
2.2.1 書類選考・面接対策をしてもらう
転職エージェントを利用するメリットの一つは、応募書類の添削や面接対策を受けられる点です。
【応募書類の添削でしてもらえること】
- 記載漏れのチェック
- より効果的な伝え方の提案
- 悩んだポイントへのアドバイス
転職用の応募書類を用意する上で、何をどう書けば良いのか、悩む方も多いのではないでしょうか。転職エージェントの応募書類添削サービスを利用すれば、必要な内容をより効果的に伝えるためのアドバイスをもらえます。
特に前職での経験やスキルについては、「伝え漏れが発生しやすい」という特徴があります。自分にとってはごく当たり前のことで、「わざわざアピールするほどでもない」と考えてしまうからです。過去に数多くの転職をサポートしているアドバイザーなら、何が武器になるのか、応募者本人よりも把握できています。何をどう伝えるべきか、アドバイスしてもらえるでしょう。
また、応募書類が100%完成していない段階からでも、アドバイスはもらえます。不得意な項目があれば、ぜひ積極的に相談してみてください。
一方で、面接対策では以下のようなサービスを受けられます。
【面接対策でしてもらえること】
- 面接官が重視しているポイントを聞ける
- 自分の弱点の伝え方へのアドバイス
- 事前練習
面接官が重視しているポイントが事前にわかっていれば、それを意識して準備できます。志望動機や自己PR、退職理由など、面接官に突かれやすい弱点に対して、どう回答すると効果的なのか、プロの視点でアドバイスしてもらえるでしょう。「どう回答すれば良いのか?」がはっきりわかるだけで、「落ち着いて面接に臨める」という方も多いのではないでしょうか。事前練習までこなせれば、面接試験に通過できる可能性は一気に高まるはずです。
2.2.2 選考日程をうまく調整してもらう
転職エージェントを利用する場合、面接の日程をうまく調整してもらえます。仕事の都合や、その他の面接と予定がかぶらないよう、注意してもらいましょう。
「なんとか採用してもらいたい!」と思っていると、面接日程について、自分の希望を伝えるのをためらいがちです。こんなときには、ぜひ転職エージェントを通じて、自身の希望を上手に伝えてもらいましょう。
2.2.3 会社側の評価を教えてもらう・不採用の場合は理由を教えてもらう
面接を受けたあとは、ぜひ転職エージェントを通じて、会社側の評価を教えてもらいましょう。どういった点を評価してもらえたのか、どういったポイントに価値を感じてもらえたのかがわかれば、今後に活かせるでしょう。また重要な情報を面接時に伝え忘れてしまった場合、転職エージェントを通じてフォローしてもらうことも可能。「絶対に入社したい!」という強い気持ちも伝えてもらえば、面接を通過できる可能性も高まるのではないでしょうか。
残念ながら不採用の場合、理由を教えてもらうのもおすすめです。すべての会社が不採用の理由を公開しているわけではないため、「できれば」の対応とはなりますが、自身の成長や今後の対策に活かせるはずです。
2.3 内定後のポイント
転職先で気持ちよく働くためには、各種交渉も必須です。とはいえ、まだ働いていない状態で要望ばかりを伝えることに、ためらってしまう方も多いのではないでしょうか?こんなときにも、転職エージェントが力になってくれます。
2.3.1 給与などの条件交渉をしてもらう
内定をもらったあとに重要なのが、給与を含めた各種条件交渉です。もちろん、自分自身で行うことも可能。しかし正しい手順で誤解なく伝えなければ、入社前から自身の評価を落とすことにもなりかねません。
その点、転職エージェントの担当者であれば、手順や交渉方法についても熟知しています。
安心してお任せできるでしょう。交渉を希望している場合、できるだけ早めに条件を伝えておくと安心です。
2.3.2 入社日の交渉をしてもらう
もう一点、内定後の交渉ポイントになるのが、入社日についてです。転職先が決まってから退職する場合、前職で退職日の調整が必要になる可能性も。この場合、当然入社日の調整も必要となるため、転職エージェントに交渉を任せましょう。今後の仕事に支障が出ない形で、円満に調整を済ませてもらえます。
また入社日だけではなく、退社日についても交渉してもらうのがおすすめです。入社日と退社日をしっかりとコントロールしてもらえば、余計なトラブルも発生しづらくなるでしょう。
3.転職エージェントを使い倒す際の注意点・転職エージェントとの面談で絶対にやってはいけないこと
上で解説したとおり、転職希望者にとって転職エージェントの存在は、非常に心強いもの。しかし本当の意味で自分の味方となって働いてもらうためには、最低限のマナーを守ることが大切です。転職エージェントを賢く活用するため、やってはいけない4つの行動を紹介します。
3.1 経歴・スキルを偽る
転職エージェントでは、登録・面談時の情報をもとに求人情報を紹介しています。だからこそ、自身の経歴やスキルについて、嘘をつくのは絶対にやめてください。
不充分な経歴やスキルの求職者を紹介すれば、転職エージェントの信用度は低下してしまうでしょう。このため転職エージェントは、個々の経歴やスキルを非常に厳しい目でチェックしています。転職希望者の話を常日頃から聞いているプロなのですから、相手をだまし続けるのは難しいでしょう。最初はうまく騙せたつもりでも、いずれかのタイミングで事実は明らかになってしまいます。担当者の心証を損ねれば、十分なサポートは望めません。
また仮に嘘をついたまま転職先が決まったとしても、バレた時点で経歴詐称になります。懲戒解雇処分を受けても、文句は言えないでしょう。
3.2 面談を無断で欠席する・音信不通になる
転職エージェントは、転職サイトよりも充実したサービスを受けられます。だからこそ、面談の無断欠席や連絡をしないままフェードアウトするのはやめてください。
担当のコンサルタントは、転職希望者それぞれのため、予定を組んで対応しています。面談の予定をキャンセルせざるを得ない場合は、必ず事前に連絡しましょう。信頼関係を崩さないためにも、意識したいポイントです。
3.3 複数の転職エージェントから同じ求人に応募する
先ほどもお伝えしたとおり、転職エージェントは複数を使い分けるのがおすすめです。複数の転職エージェントとやりとりする内に、同じ求人を紹介されることもあるかもしれません。
その求人に興味を持った場合、もちろん応募は可能です。ただし、どちらの転職エージェントから応募するのかをはっきりと決め、応募先がかぶらないようにしてください。
複数の転職エージェントを通じて、同じ人が応募してきたら、企業側は混乱します。転職エージェントはもちろん、転職希望者本人に対しても「情報管理がしっかりとできていない」と、ネガティブな印象を抱かれる可能性が高いでしょう。
同時に複数の求人に応募するなど、情報管理が難しい場合は、無理に一人で抱え込む必要はありません。利用先の転職エージェントに「別の転職エージェントも並行して利用している」という旨を伝えておきましょう。応募先がかぶらないよう、注意してもらえるはずです。
3.4 転職エージェントの言いなりになる
転職エージェントを賢く使い、自身の希望の転職先を見つけるためにもっとも重要なのは、「自分自身の意思」です。転職エージェントの言いなりにならないよう、十分に注意してください。
「エージェントが紹介してくれる求人情報に応募する」というのが、一般的な転職エージェントの流れです。しかし実際には、「100%自分の要望に添った求人」というのは難しいもの。納得できない求人を、無理に受け入れる必要はありません。
この場合、必要なのはコンサルタントとの意思疎通です。紹介された求人情報のどこに不満があるのか、しっかりと伝えてみてください。言いなりになって転職活動を進めても、最終的に後悔するのは自分です。コンサルタントとのコミュニケーションが深まれば、より自身の希望に沿った求人情報を紹介してもらいやすくなります。
4.転職エージェントを使うべき人の特徴、使うべきでない人の特徴
転職エージェントにはメリットもデメリットもあるからこそ、使った方が良いのかどうか、よくわからない…と悩む方もいるのではないでしょうか。インターネット上には「転職エージェントは利用しない方が良い」という意見も見られます。実際のところ、使った方が良いのかどうかは個々の条件によって違ってくるでしょう。転職エージェントを使うべき人と、そうではない人の特徴を紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
【転職エージェントを使うべき人の特徴】
- 転職活動をするのが初めてで、何をどうすれば良いのかわからない人
- 内定獲得のため、応募書類や面接のチェックを受けたい人
- 今の仕事が忙しく、転職活動をする余裕がない人
転職エージェントは、転職活動をスムーズに進めていくための、ガイドのような役割を担っています。特に初めての転職活動では、しっかり引っ張ってもらえることに安心感を覚えるでしょう。応募書類や面接をプロの目でチェックしてもらえば、自信を持って活動できます。
また「今の仕事に手一杯で転職活動にまで手が回らない…」という場合も、転職エージェントはぴったり。自分の条件に合う求人情報を自動で提示してくれますし、面接日程の調整や各種交渉もお任せできます。今の仕事をしっかりこなしつつ、自身の今後を思い描きやすくなるでしょう。
介護士として仕事をしている方の中にも、「転職希望はあるものの、活動できていない」という方は多いのではないでしょうか。転職エージェントを使えば、負担を最小限にできるはずです。
一方で、以下のような条件に当てはまる場合は、転職エージェントの利用を慎重に検討した方が良いでしょう。
【転職エージェントを利用しない方が良い人の条件】
- 漠然と転職活動について考え始めたものの、時期や条件についてはっきりわからない人
- 自分のペースで転職活動を進めたい人
- 応募したい企業が決まっている人
- スタートアップやベンチャーなど、新しい企業への転職を希望する人
転職エージェントは、転職希望者と企業、それぞれの希望を調整する役割を担っています。自分自身の条件がはっきりしていなければ、転職エージェントとしても動きようがないのです。得られるメリットも少なくなってしまいます。
また、良くも悪くも、転職エージェント側の主導で転職活動が進められます。マイペースに無理なく転職活動を進めたい場合も、サポートが負担になってしまうリスクがあるでしょう。応募したい企業が決まっている場合、わざわざ転職エージェントを介す必要はありません。
また、スタートアップベンチャーを扱う転職エージェントは、それほど多くありませんから、利用するメリットは少なくなります。
これらの条件をチェックしてみても、自分が転職エージェントを使うべきかどうかわからない場合、一度登録してみるのがおすすめです。転職エージェントは、基本的に無料で利用できるサービスです。実際にそのサービスを体感することで、自分の目的に合っているのかどうか、判断できるはずです。
5.転職エージェントのメリットとデメリット
転職エージェントには、メリットもあればデメリットもあります。賢く活用するためには、その両方に目を向ける必要があるでしょう。まずは転職エージェントのメリットについて、詳しく紹介します。
【転職エージェントのメリット】
- 非公開の求人も紹介してもらえる
- 各企業の内情を知った上で、転職活動をサポートしてもらえる
- 応募時に必要な書類や面接を添削してくれる
- 内定獲得のため、転職希望者の魅力を企業側へとアピールしてくれる
- 各種調整や交渉をお任せできる
世の中の求人情報は、そのすべてが公開されているわけではありません。転職エージェントに登録すれば、そのエージェントのみが有する求人情報に応募できる可能性があります。また転職活動のサポートをしてもらえる点も、非常に大きなメリットだと言えるでしょう。書類を提出する前、実際に面接を受ける前に客観的なアドバイスをもらえれば、内定をもらえる可能性もぐっと高まるはずです。
一方で、転職エージェントにもデメリットはあります。
【転職エージェントのデメリット】
- 転職エージェントが扱っていない求人情報には応募できない
- 相性が良い人が担当してくれるとは限らない
- 転職までのスケジュールがある程度固まってしまう
- 転職を希望するエリアによっては、十分な求人情報がない
転職エージェントで紹介してもらえるのは、そのエージェントが扱っている求人情報のみ。その他で「いいな」と思える情報を見つけても、対象にはなりません。また地方で転職活動を行う場合、「そもそも転職エージェントが扱っている求人情報が少ない」という可能性も。魅力的な転職先が見つかるとは限らないのです。
もう一点注意したいのが、担当者との相性についてです。相性が良くない人が担当についてしまえば、サポート自体を億劫に感じてしまう恐れもあります。
6.転職エージェントへの疑問
最後に紹介するのは、転職エージェント利用に関する、よくある質問とその答えです。不安や疑問を解消し、転職エージェント活用のために役立ててみてください。
6.1 転職エージェントの利用は本当に無料なのか?
転職エージェントの利用は、本当に無料です。応募書類や面接のチェック、各種調整や企業との交渉など、無料でサポートしてもらえます。
転職エージェントの儲けは、求人情報を掲載する企業側が負担しています。転職希望者が採用されて初めて、エージェント側にお金が入る仕組みです。このため、無料だからという理由で、エージェントがサポートに手を抜く恐れはありません。最後までしっかりとサポートしてもらえるため、安心して利用できます。
6.2 すぐに転職する予定は無くても登録しても良いのか?
転職エージェントに登録したからといって、「絶対に転職しなければならない」というわけではありません。「すぐに転職する予定はないが、良い求人があれば検討したい」という場合、その希望を初回面談で伝えておくと安心です。
ただし、転職エージェント側が「すぐに転職したい!」という登録者を優先したいのも事実。積極的なサポートを期待するのであれば、転職予定をはっきりした方が有利になるでしょう。
転職時期で悩んでいる場合、担当アドバイザーに相談し、アドバイスをもらうことも可能です。どの時期に転職活動をすると有利なのか、プロの視点でチェックしてもらうのもおすすめ。そのためにも、ぜひ登録してみてください。
6.3 担当アドバイザーとの面談前に準備すべきことは
担当アドバイザーとの面談では、自身の考えを率直に伝えることが何よりも重要。必要な情報をあらかじめまとめておけば、より有意義な面談になるでしょう。
具体的には、以下のような情報を意識してみてください。
- 過去に担当した仕事
- 自身の実績
- 強みを裏付けるエピソード
- 転職で譲れない条件と優先順位
限られた時間の中でも、言葉でしっかり伝えられるよう準備しておきましょう。
6.4 担当アドバイザーと合わないと感じた時は?
転職エージェントを利用する上で、重要な役割を果たすのが担当アドバイザーです。「自分とは合わない…」と感じたときに、無理をする必要はありません。担当者の変更をお願いしましょう。
人間同士、合う・合わないがあるのは当然のこと。転職エージェント側にとっても、変更の申し入れは決して珍しくありません。電話やメールで変更を依頼すれば大丈夫です。
6.5 内定が出たら絶対入社しなければならないのか、辞退したい場合は?
転職エージェントを介して内定をもらった場合でも、辞退は可能です。できるだけ早く、エージェントの担当者に辞退の旨を伝えてください。
内定を出した人が辞退すれば、企業は別の人材を確保しなければいけません。採用計画そのものに影響が出る可能性もあるため、早めに行動するのがおすすめです。また辞退する際には、その理由もしっかり伝えてください。「なぜ内定を辞退するのか?」が明らかになれば、担当アドバイザーは、次の求人紹介にその情報を活かせます。
せっかくもらった内定を辞退するのは、「もったいない」「言い出しにくい」と思う場面もあるかもしれません。しかし、無理をして仕事をスタートしても、早期離職につながる可能性もあります。自身の職歴に傷をつけないためにも、内定を承諾するかどうか慎重に考え、決断しましょう。
まとめ
転職エージェントは、転職希望者と求人募集したい企業をマッチングしてくれます。上手に活用すれば、転職活動をよりスムーズに進めていけるでしょう。メリットとデメリットの両方を踏まえて、より良い形で利用してみてください。
転職エージェントは無料で利用できますし、「合わない」と思ったときには、利用を中止することも可能です。利用方法もそれほど難しくはありませんから、活用してみるのもおすすめです。特に転職活動初心者にとっては、何をどう進めていけば良いのか、わかりやすくガイドしてくれるでしょう。
転職を検討し始めた段階から、実際に転職活動を行っている最中、内定をもらったあとまで、ぜひ徹底的に活用してみてください。賢い活用法を実践し、理想の転職を実現しましょう。
参考サイト
- 転職エージェントの賢い使い方9選と使い倒す際の注意点【選考サポート~条件交渉まで】-転職の書類選考なび | 転職の履歴書、職務経歴書の書き方の専門サイト
- 転職エージェントの賢い使い方とは?サービス内容やおすすめする理由もご紹介!-ハタラクティブ
- 転職エージェントの効果的な使い方とは? 転職支援のカリスマたちが徹底解説-新R25 – シゴトも人生も、もっと楽しもう
- 転職エージェントの使い方!利用の流れや賢く使い倒すコツを解説-すべらない転職
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